第一回 オリエンテーション、レベルチェック作文
第一回(10月3日)の授業記録です。
基本情報
参加学生 19名
・先学期は女性の比率が高かったが、今学期は男女比5:5程度。
・留学生センターの授業を受けるのが初めてという学生とJ700から来た学生の比率も、5:5程度。
授業内容
1.イントロダクション (5分)
・この授業について
どのような学生がこの授業の対象となるのか。特に、J700クラスとJ850クラスの違いについて説明がなされた。
・教員と実習生の自己紹介
2.シラバススケジュール (30分)
・基本的事項
シラバスのスケジュールを確認する前に、どのような学生が来ているのか、先生からの確認(参加学生参照)や欠席時に求められる対応などが説明された。
・シラバス
シラバスに沿って、授業の目標、授業計画、履修要件、教科書、評価、授業外学習、その他について説明がなされた。
3.受講者カード記入 (10分)
・課題について
カードの記入と同時に、授業の残り時間を加味して来週の課題が設定され、提出方法などについて説明がされた。
4.レベルチェック作文 (20分)
5.作文の回収 (5分)
・作文の作成について
20分で作成するようにという指示があったが、殆どの学生が制限時間を最大限に使って作文を作成していた。早く書き終わった学生で、作文の作成時間は15分程度、時間のかかった学生で25分程度だった。
授業メモ
初回の授業であったため、初回の授業ならではの授業のポイント工夫、注意点などが観察できたため、今回は「初回の授業」という観点からメモをまとめる。
①学生の把握と学生への配慮
初回の授業であるため、先生によるどのような学生が来ているのか確認や、まだ学生生活に慣れていない学生に対する配慮が見られた。
たとえば、授業の前半で、留学生センターの授業を受けたことがあるか否か日本語能力検定試験1級を持っているか否かを質問する場面が見られた。
特に最初の質問では、はじめて留学生センターの授業を受ける学生が多くいることが分かった。つまり、授業の取り方や大学のスケジュールに慣れていない学生が多いということである。それを受けて、先生は授業期間、振替授業日などについて詳細に説明していた。
- メモ:初回の授業なので、まだ授業そのもののシステムがよくわかっていない、慣れていない学生が多くいる可能性があり、そうした学生に配慮することが必要。特に、インターネット上のシステムを使用する場合、ログインできない学生がいる場合を想定することが必要である。
②授業を受ける上での留意点の説明
シラバススケジュールの説明では、この授業はどのような学生を対象にしているか(していないか)、この授業ではどのように評価が決まるか、どのような課題が出るか、など、あらかじめ、学生が知っておくべき情報が提示された。初回の授業として当然のことかもしれないが、学生にとっては、この授業を受けるか、受けないかを決める、重要なポイントとなるので、最初の授業でしっかり説明しておく必要がある。
また、宿題がほかの学生の目に触れる可能性や、ポートフォリオの作成についてなど、あらかじめ学生の同意を得ておく必要がある事項についても説明がなされた。これも、最初の授業で学生に確認しておかなければ、ほかの学生に作文を見せたくない学生の作文を配布してしまったり、宿題を捨てる学生が出てきてしまったりと、問題が発生する可能性がある事項である。
- メモ:学生が何を知りたいか、何を知らせておくべきか(知らせておかないとどのようなことが起きるか)をあらかじめ予想し、ポイントをまとめておくことが必要。
③授業を受けるメリットの説明
初回の授業では、この授業を受ける上での注意点はもちろん、この授業で何を得られるのか、授業の魅力やメリットを伝えることも重要である。
例えば、今回の授業では、課題の説明をする際に、この課題をこなせば、語彙が広がる、文法の練習にもなる、日本語を処理するスピードが上がる、など、課題をこなすことによって得られる能力について明確に説明されていたため、ただ課題が多くてしんどいだけではないという説得力があった。
- メモ:課題や授業内容について説明する際には、その課題をする必要性とメリットについて、明確に説明すること。
感想
初回の授業ではトラブルが起きやすいので、十分な準備と臨機応変な対応が重要だと感じた。
まだ学生も緊張しているようなので、授業の回数を進める中で、良い雰囲気を作れるように貢献できればと思う。