第6回 原因の考察、第10課
授業の流れ
要約(15+10分)
要約フィードバック(10分)
1行しかない第一段落目をどう扱うか
「問題になっている」と問題提起していることに注意
→「問題がある」ということを要約文でも明記する。
×というニュースがあった。/と報道された。
「という人もいるが」(引用文)に注意
筆者は「という人もいるが」と他の人の意見を引用し、それを批判している。
→賛成するため(筆者の意見を強化する)の引用か、批判するための引用か見極めること。
- 要約文の例:一段落目をそのまままとめたもの、「~という事件が起こって、問題となった」というように、一段落目と二段落目をまとめたもの。
作文フィードバック(20分)
原因の考察の書き方の基本を忘れないこと
- 最初に「図表の提示」(図2は~を示したものである、など)をする。
- データの説明をするときには、数値を具体的に挙げること。
- 判明事項の指摘、考察をすること。
文型についての注意
- 原因として/要因として
→ ことがある。/挙げられる。/考えられる。
→ × ~である。/からである。 - 原因は/要因は/理由は/
→ ことである。/と考えられる。/からである/ためである。
第10課の説明(15分+5分)(教育実習)
主な文型
- まず、 次に、 さらに/また
- 第一に、 第二に、 第三に、
- 第一は、 第二は、 第三は、
- 一つは、 もう一つは (※ポイントが二つのときに用いる)
順番がある場合とない場合に注意
- 調査の手順のように、挙げる項目に順番がある場合
→ まず、次に、さらに/また の文型を使う - 順番がない場合
→ 第一に(は)、第二に(は)、第三に(は) の文型を使う方がいい。(まず・・・・・・の文型も使うことができる)。
「は」で始まる文型に注意
- 第一は・・・・・・ことである(名詞形)で終わること。
文型を混ぜて使わないこと
×まず……、第二に……、第三は……ことである。
教育実習の流れと指摘
最初に教案を作ってから、二回、改訂して、今回の形になった。
改訂する際の注意事項
-
授業の流れを意識する
中心となるポイントを幾つか決め、ポイント同士が交差しないような流れで授業を進める。
今回の場合:順番のあるなし→「ことである」→その他の注意事項
- 口頭で説明するだけでなく、学生が目で確認できるように、配慮する。
→ ホワイトボード、プリント等を活用。 - 授業に緩急をつける
ホワイトボードに書き込む、学生に手を上げさせるなどして、授業が一本調子にならないようにする。 - できるだけ具体的に説明する。
文型を説明するときには、できるだけ具体例を挙げながら説明する。
×「内容と数を説明するのが存在の指摘です」
○「「三つの重要なポイントがある」「留学先を決めるのには、重要なポイントが三つある」のように、内容と数を説明するのが存在の指摘です」
教育実習をした後の注意事項
先生より
- しっかりと間合いを取る
教科書をめくる時間、プリントを見る時間など、できるだけ長めに時間をとること - 下を見ない
教科書、プリントなどの資料はできるだけ手に持って、目線を上げ、学生の様子が見えるようにする。 - 手を上げない人への対応
学生に手を上げさせる場合、あげない人がいたら、何らかの反応を返すこと(「手を上げていない人は、どちらも使えない、ということでしょうか?」) - 声が高くならないように注意
学生からの指摘
- 緊張しているように見えた。
- 喋るスピードが少し速い。
- 敬語を緩めたほうがいい。
- 板書に番号を振ってほしい。
感想
- 最初の教案から、先生に指摘を受けて、大幅に改訂することになった。授業の流れを作るには、どの文型にポイントを置くのか、その文型の何がポイントなのかをしっかり把握していないといけない。教科書の文型の並べ方の意図や、教科書に足りない部分などを見極めてから、教案を作る必要があると痛感した。
- 元々、喋るのが早く、一本調子になりがちなので、授業の際には、意図的にゆっくり、はっきり喋ることを心がけた。しかし、緊張すると、声が上ずる、間合いが短くなる、ゆっくりめに喋っているつもりでも早い、などの問題が出てくるので、気をつけたい。
- 最初はホワイトボードを使用しない予定だったが、先生の指摘を受けてホワイトボードを使用することにした。
ホワイトボードを使うことで、文型の視認性が高まる+強制的に自分の喋るテンポを区切ることができる+目線が上がるので、積極的に利用していこうと思う。
- 今回は、先生の指導を受けながら、じっくり教案を作成することができたが、来週は教案を作成する時間が2日しかないので、臨機応変に対応できるよう、ポイントをしっかりと抑えて、教案を作成したい。